大阪アイドールに向けて製作-その⑧

・杖の製作開始!!

来週予定だったオーク材が先日入ってきたので作ってみました。

長さは材料状態で45㎝、もう少し削るので大体44㎝位。MDDなど40㎝級のドールの背丈より高いです。やっぱりこのくらいの長さは欲しいかなーと思って45㎝で注文しています。

外形切って加工して、とりあえず持たせてみましたけど大体いい感じかな?もう少し持つ部分を細くした方がいい気もしますけど、モノとしてのバランスはこんな感じなのかなとも思います。もう少し考えてみましょう。

こういう杖は「スタッフ」とかと呼ばれるものだそうで、「ロッド」というのは杖というよりはいわゆる「長尺物」、「ワンド」というのは指揮棒みたいな短いものを指すそうです。デザインはよくある蛇タイプというか、こういうの何というんでしょう?名前も考えないといけないですね。


どうしてオーク材なのかというのは理由が2つあって

①かつてドルイドが使用していた杖の材料である→ドルイドというのは要はケルト民族の神聖職(みたいなもの)なのですが、ゲームなどでは自然崇拝系魔法使いって扱いになっていますね。実際に「聖なる木」としてオークを使っていたという話は何度か聞いたことがあります。

②加工用木材として適度に硬く、扱いやすい→あまり柔らかすぎると割れてしまうし、硬すぎると今度は刃が通りません。作業性と硬さ(=割れにくさ)が両立したバランスのいい材料だと思います。

楽器としてはドラムスティックに使われていますね。一応調べる限りエレキギターでも使われなくはないけどちょっとレアかな……?といった感じです。確かにメープルとかに比べると柔らかいですね。


最終的に透明ニスで仕上げるかオイルフィニッシュで仕上げるか、あるいはクリアスプレーで仕上げるかを考えています。ナチュラルに仕上がるのはオイルフィニッシュですけど、ドールへの影響がないか検証が必要ですね。以前ニス塗りをエアブラシでやった所悪くは無かったのでそれで行こうかな?

ただ時間がかかるので(外形切り抜き→削り→磨き1回目)までで2時間近くかかりました。大阪アイドールにはこれをサンプルとして持って行って、6/2にある名古屋DiWで販売開始になるかなと思います。多分ニスだとお手元に届けるのに乾燥時間が多く必要なので。模型用塗料も同じではあるんですけどね。


・パテ埋め大体完了&塗装入りました

でメインの武器防具の削り、まだひと段落とは言えないものの塗装も始めました。むしろ「今日は何か塗装するまで帰らない!!」という感じでしたけど……。

輪剣は月って名前を入れたいということで現在チタンゴールドを吹いています。チタンシルバーの方がいいかな?塗料ないのでまた買ってきましょう。

他にも剣や盾も研ぎが最終段階です。次行った時にパテ関係終わって、塗装に入れるんじゃないかなーと思います!多分月曜かな?

大阪アイドールに向けて製作-その⑦

作業が終わりません!!

何が絶望的かというと、これだけやってタミヤ瓶サーフェイサーを1本まるまる使って終わっていないことなんですよね……。

・積層埋め作業の新提案!

以前からやっていていいんじゃないかと思っていたんですが、コレ使えます。

クレオスさんのMr.セメントSP。もともと流し込み接着剤なのですが、微妙にアセトンが含まれているようで、コレを塗布して乾燥させてペーパーで削って……で積層が結構簡単に削れます。超速乾なので塗ったらすぐ作業できるのもいい感じです。

そのまま入っている筆を使うもよし、一般的な筆を使うなら除光液を溶剤代わりに使えます。ダメになってもいい筆を使いましょう。

懸念しているのが「アセトン塗布後にそのままパテ埋めをしていいかどうか」だったりします。パテで外側を埋めてアセトンが揮発しない状態で内部に残ったら脆くなったりしないかなーって。なのできちんと削って作業するようにしています。

この方法は数か月前から試していたのですが表面がガタガタだとあまり効果が無く、最近きちんとパテ前に削りを入れるようにしたので再度採用したものです。光造形だとどうか分かりませんが、PLAだと結構有効だと思います。

 

明日は工房に来れないので家で作業。その分きちんとパテが硬化してくれるでしょう。金曜に塗装入れたらなーと思うんですけど、7割以上終わった状態って本当にパーツとのにらめっこなんですよね。ここからが積層埋めの正念場というか。

大阪アイドールに向けて製作-その⑥

結局縫い物やりたい新フィラメント検証やりたいって言いながら、今日も造形して削っての日でしたよ!明日は工房行って、先に塗装済み完成品のサンプルを作りたいなと思っています。

・造形品

今日は輪剣を4つ。2個で1セットなので2セットですね。この輪剣にも何か名前つけようと思っています。「月」って入れたいですねー。

これ1つ作るのに2時間40分程度かかります。つまり今日はクホリアが10時間40分連続稼働してたことになります。これで大阪アイドールの造形品は一通り終わり。本当は盾をもう1個作れたらいいんですけど。

セラミックナイフで表面を結構綺麗にしているので、もう少しペーパー掛けなどを詰めて未塗装キットとしても出せるかな?と思っているんですが、ドール関係のユーザーの方はあんまりキットには興味を持たないそうでギギギってなってます。明日は合わせて削りをきちんとした品物の作業性についても確認ですね。

ちなみに一緒に写っているセラミックピーラーはセラミックナイフと同様造形品の削りに使えないかと思ったのですが、刃が鋭利すぎてガガガってなる(引っかかって上手く削れない)ので結局没になりました。100均にしておいてよかった……。パテ作業でワンチャンあるかも?ということで明日工房へ持って行ってみましょう。

・Dolls in Wonderland名古屋34申し込みました!

Dolls in Wonderland 34

大阪アイドールの1週間後、6月2日ですね。アイドールで売れ残ったものをそのまま持って行くことになりそうですが、今発注しているオーク杖のサンプルは持って行きたいかな……?材料の納入が今月22日ごろで、アイドールの数日前なんですよね。

・大阪アイドールとDiW名古屋が終わったら

しばらくイベントが無くなるでしょうか。名古屋アイドールが9月1日、GWCオリオンが9月24日予定なので次のイベントは特別何か間に挟めるようなイベントが無い限り9月になりそうです。

同人音楽の方になりますが10月のM3-2019秋には新作持って出る予定です。やっぱり6~8月が空いてしまいそうなので何かやりたいなとは考えています。

大阪アイドールに向けて製作-その⑤

今日は家でお休み。数日間力込めて作業してたからか、体がグダグダでほとんど休んでいた状態です。体力をつけるための体力が欲しい……。

・PLA樹脂の表面処理

やっぱりパテ埋め以前の表面処理の方が迅速かつ丁寧な作業のためには重要なのかなーということで、作業方針を見直しています。いつもは

・#120ペーパーで研磨

・溶きパテによるパテ塗り

・#240ペーパーで削る

・パテ塗り、ペーパーで積層跡が無くなったら#400ペーパーで磨き始め

・以降サーフェイサーと併用して#1000までペーパー掛け

……という方法でやっています。パテ塗り前の作業は#120ペーパー掛けだけなんですね。

ここをもっと削りで積層跡消しが出来ればその後の作業が楽になるのではないかと思います。硬化した溶きパテが相当ヒケるというのはその④で書いた通りです。塗って乾いてを4回繰り返さないと……って話ですね。

とはいえPLAという樹脂はものすごく硬いです。愛用しているQholiaフィラメントはPLAの中でも比較的被削性の高いものなのですがABSなどに比べるとやっぱり硬いです。

けど出来ることは削ることくらい。なので基本的手法に立ち戻ってみました。

セラミックナイフを使うという方法です。ナイフといってもどちらかというとカンナみたいに削ぎ落す工具です。もう10年位使っているのですが、これなら消耗品も無いし硬くても削れるし、ということでこれを使って作業しました。

ただ時間も必要で、緩やかなアールがあってしかも花の意匠が凸モールドになっている盾を1つ削るだけで30分掛かります。それはそれで辛い……。各造形品のやり方が分かってくるともう少し早くなりそうですけどね。

出来れば電動工具を使いたいと思って、今やっている静岡ホビーショーでアルゴファイルさんが「アルティマ5」というポリッシャー(電動ヤスリ)を販売して一般販売が6月というのでものすごく期待しています。5月アイドール大阪分は手で何とかするという感じですね。

・兜の設計開始しました

まだ開始したばかりですし、外観部分ですけど。どうやって形を作っていけばいいかというのでかなり悩みましたが、結局球から作る方針で作っています。問題は造形して強度が保てるかどうか。

バイザー部分ではなくて、多分DQ的なティアラ的なのというか部分兜というかみたいな感じになると思います。フルフェイスなのも面白そうなんですけどね。

明日こそは縫い物関係やりたいなー、なんですけど、フィラメントを交換してナノダイヤモンドフィラメントの検証と試作をやっていくような気がします。アイドール大阪まであと2週間!

大阪アイドールに向けて製作-その④

 

数日間造形に励んでいたアイテムのパテ埋めを開始しました!相変わらず色気のない写真……。

・大阪アイドールの配置が決まりました!

リストが発表されました!

【ブース番号B26 シンクレア民族音楽工房】です。

レイアウト見てみましたが、壁に向かっている感じでしかも端の方なんですね……。

・3Dプリンタ―造形品の積層埋め

例えば500枚入りコピー用紙の束は、0.1mm程度の紙が500枚積み重なることで50㎜厚のブロック状の形をしています。そんな感じで3Dプリンターも1枚1枚の紙の形を作って更に重ねて重ねて……を繰り返すので、端面はどうしてもギザギザになってしまいます。

本なんかは綺麗に縁を裁断するんですけど、それと同様に3Dプリンタ―の造形品も縁(というか外観)をきれいにします。いろんな方法があるのですが、自分はパテ埋めで行っています。他にも薬品を使うという方法もありますね。

・溶きパテづくり

自分がよくやっている積層消しは、ラッカーパテと呼ばれるシンナーに溶かせるパテを使う方法です。ペースト状のラッカーパテを更にシンナーで溶かしたものを「溶きパテ」というのですが、丁度溶きパテが切れていたのでこんな感じのものを作るというのを写真にしてきました。

まず用意するもの、ラッカーパテ(タミヤパテ)とシンナー、あと小瓶。

ペースト状になっているパテをチューブから出して全部入れます。大体20㏄より少ない位入ります。

それから、同量のシンナーを入れます。大体35㏄になるように入れれば容積比1:1ですね。

パテとシンナーを混ぜ合わせます。

一気に入れてしまっていますが、シンナーは必要量の半分くらい入れて混ぜて、もう半分入れて混ぜてと何回かに分けた方が混ぜやすいです。

溶いたパテは筆で造形品に塗って使います。溶きパテとは別にペースト状になっている元のパテも用意しておきましょう。

溶きパテは人によってもっと薄めた方がいいという人もいるかもしれません。この辺りは作業のしやすさで決めてくれるといいと思います。なおシンナーが揮発するため基本的には日が経つごとに濃くなっていきます。

これを塗って削って塗って削って、積層跡が消えるまで作業します。とっても大変な作業です。

・ラッカーパテの良い所、悪い所

・良い所

安い

化学反応硬化ではない

エアブラシで吹くことが出来る

模型用シンナー以外の薬品を使わない

・悪い所

乾燥時間がかかる

ヒケが大きい(硬化すると容積がかなり減る)

作業効率が悪い(もっと作業効率のよいパテがたくさんある)

成形色を活かせない

……といった感じで、いい所や悪い所が色々あります。

スピード重視で行けばアルテコC2という瞬間接着剤みたいなモデリングコート剤があり、それとプライマーを併用すればかなりのスピードで作ることが出来ます。ただ50㏄で3000円近くと高く、これは1個だけ急いで作らないといけないとかそういう時に使います。透明なので成形色を活かすことも出来、また強度も上がります。本当はアルテコC2をバンバン使いたい……。

他にも気になる点があって、揮発で硬化するタイプなのでその分ヒケが発生するわけですが、通常のペースト状だと大体半分くらいまで容積が減ります。それを溶きパテで倍に希釈したら、理屈でいえば硬化後のパテの容積は塗ったばかりのものの25%、つまり75%容積が減るということなんですね。つまり4回塗って硬化させてようやく塗った状態と同じ状態。硬化時間も必要なのでとにかく時間がかかります。

結局ラッカーパテを使っている理由としては、

・お金がない

・それに対して時間は割とある

・比較的プラに優しい

・造形物がプラモデルやガレージキットなどに比べて大きく面が広い

・乾燥時間で手が空かない程度には製作量が多い

といった事情があります。あとはれっきとした売り物なので、きちんと品物を見ながら作業したいというのもあります。

そんな感じで、今回は主に作業の話でした。アイドール大阪の配置も決まって、当日に向かってスパートですね!