アイドール向け衣装、製作中です

こんな感じで、GWCの時に作ったメイドドレスを現在の環境で作る方向を練っていて、当日はきちんと持って行けそうです。
写真のワンピース生地は試作用の生地で、特価で買った厚手のアムンゼンです。なぜか幅が140cmあって(通常110㎝)、通常のアムンゼンもW幅があればなあ……と。
実際に販売するカラーは紺色、ブラウン、写真より明るいグリーンを出したいと思っています。ブラックは生地が無くてダメでした……。

今回からのものはVer.2ということで今までからの仕様変更として、
・スカートの裾にフリルがついた(丈も少し短くなっています)
・袖、首周りにレースが付いた(画像の試作には首に付いていませんが、製品には付けます)
・エプロンのギャザー率の見直し(よりギャザーが付くようになりました)

となっています。全体的に(主にフリル関係が)大変になったので値段も上がることになると思いますごめんなさい。けどフリフリの魅力には敵わない!

本当はMDD-L胸用とかも作りたかったのですが、これは今後のイベントで出していこうと思います。L胸は本当に服が少ないので、困っている人の受け皿になれたらいいですね。
あとはファンタジー服も3Dプリンターによる剣の試作などがあるので、こちらは参考出品という形で持って行こうと思っています。あと1週間切りましたけど当日は笑って会いましょう!

押さえも色々揃ってきました

ミシンを扱うにあたって大事な「押さえ」のパーツ。
ここ1つ交換するだけで仕上がりや作業性が全然違うというのは以前もお話ししましたが、縫い物をやるに当たってやっぱり大事だと思わされます。

こうやって見ると色々揃ってきましたね。手前側が自前で購入したもの、奥側が元々の職業用ミシンについているものです。

今日は以前から「押さえを変えればやり易くなるんじゃないか」と思っていて導入したパーツをご紹介します。


SUISEI SP36LN 左端縫い押え
針から左側が無くなっている押さえです。これで何を縫うかというと、ドール服の袖合わせ。多分ドール服製作の上で一番躓くであろうあの縫い合わせです。どれだけ計算合わせても上手く縫えない……必ずどこかがつってしまう……!って全ドール服ディーラーさんが思ったに違いありません。
針から左側が無くなっていることで、本来押さえてしまって気付かずにつってしまうといったことが激減します。あと視認性が上がって見ながら縫いやすいのでものすごく縫いやすくなります。今実験で縫ってみてびっくりしました。袖付けにオススメ。

あとこんなのも買ってきました。


SUISEI S2525 ジッパー押え
こちらは左端も右端も狭幅になっている押さえで、凸になるジッパーの横を狙って縫うのに使う押さえです。なおお店の方によると職業用ミシンを購入して一番始めに購入するのがこの押さえだとか。

アイドールまであと1週間で、現在衣装製作中です。押さえのおかげて助かっている部分や職業用ミシン導入して良くなっている部分もあって、技術も大事だけどやっぱり設備や機材も大事だなと感じています。笑って参加できますように……。

「作るのが好き」と「形にするのが好き」の違い

最近特に思うのですが、この2つは同じことなようで明らかに違うんだなと感じています。
自分は「形にするのが好き」な方で、例えば試作をしたり設計をしたりというのは本当に大好きなのですが、いざ品物を作るとなると試作設計と同じだけのモチベーションをキープするのが難しい性分です。
対して「作るのが好き」という人はとにかく手を動かすというのが好きな人が多いようで、そういった人に品物を作ることにおいては敵わないなあと感じています。

自分が作っているドール服も、自分がどういう形にしてその型紙を作って……というのは好きで割と得意な方だと思います。どちらかというとあまり人に任せたくない部分です。それに対して設計したものを形にすることについては自分がやるより上手い人に任せて、完成品を見てやったー!!って思いたいのかなと感じています。
逆に設計は作ることの前段階で、いいから作らせろという人の話も聞きました。自分と逆なんだなと。

自分も「何か手を動かさないとこのままだとスライムになってしまう!」と思って手慰みのためにプラモデルを買ってきて作ることがあります。作るのが好きな人はどちらかというとそういう状態の人だったりするのかなーと、最近作る関係で周りを見ていて思ったのです。

話は変わって、現在製作拠点について相談しています。特に塗装や切削などの作業、バフ機やボール盤など粉塵の出る機械を我が家では運用できないのでそれらが出来る場所を探していました。あとレジンキャスト。ミシン作業などは我が家でやるのですが、そういった家では出来ない作業が出来そうになるので、これから作れるものが増えるかなと期待しています。

福井ものづくりキャンパス デザインラボ様にお邪魔しました!

以前から行こうと思っていたサンドーム福井にある福井ものづくりキャンパス様に行ってきました。
こちらの中にある「デザインラボ」様では、デジタル加工機械を借りることが出来ます。貸し出しているのは
・石膏造形機(3Dプリンター)
・レーザー加工機
・UVプリンター
・光造形機
といった機材を使わせてもらうことが出来ます。

以前から化繊生地の裁断をレーザーカッターで出来ないかと思っていて、今回お借りすることが出来たのでそのレポートです。

■レーザー加工機について

材料の面にレーザー光線を当てることで材料カットや彫刻をすることが出来る機械です。アクリルフィギュアや縁が茶色になった5mm位厚の木製品などはこのレーザー加工機で作られています。
加工条件やデータにより完全にカットするか絵を描くかということも選ぶことが出来ます。今回は化繊生地の裁断ということで、レーザーカットをしてきました。

■データの作成

Illustratorを使って線データ(ベクターデータ)を用意し、持ち込みました。加工のためには現地で線種などの指定があり、持ち込んだものの線データを指定のものに変えます。PCは加工機と接続されていて、プリンターを動かすような要領だそうです。
以前からIllustratorを使って型紙を作っていたので、それの流用をしています。

■出来上がったもの

本当に細かいものが出来ます。例えばこんなの。写真の生地は全てアムンゼンです。
十字マークがたくさん、手で作ると1つ1つ大きさや形が変わってしまうものをたくさん作ることが出来ます。

それからこの生地のように、裁断と縫い線を一緒に加工することが出来ます。縫い線はカットと同じ内容で、それのレーザーの力を弱くしたものです。縫い線があるとものすごく縫いやすい……。

化繊生地はレーザーカットをすると端面が溶けてほつれ止めになります。これを利用して端面の折りを無くしたフリルをスカートに付けてみました。とってもいい感じですけど、折り1つ入れた方がそれっぽいのかなとも考えています。
縫い合わせ側もほつれ止めになっていますが、溶けたことにより生地が硬くなるということは無く、通常ギャザー寄せをしたら出てしまう縁の糸くずが全く出ないというのが素晴らしいです。どちらかというと裏面の方がほつれ止めによる恩恵を受けています。

■問題点

天然繊維でやると端面が燃えたような跡になるそうです。今回は時間が無くてやりませんでしたが、どういう形になるかはやっておきたいなと思っています。紙できれいにカットをしているものもあるのでひょっとしたら条件で上手く行くかも?と思ってもいます。
あとやっぱり一般のレーザーカッターを扱っている場所での加工費は高いです。通常10分で1,000円とか東京では5分で1,000円とかという料金体系になっています。デザインラボ様も試作のための場所ということですが、実は県の工業技術センターだったそうです(なので安く、700円/1時間!)。県の施設とは聞いていましたけどまさか工業技術センターだったとは……。ちなみに福井県には窯業(陶芸関係)の試験場もあるそうです。初めて知った!
それから当たり前のことですが、加工機の大きさを超えるものは出来ません。今回使わせていただいたものは600x300mmという大きなものだったのですが、サーキュラースカートがそれでも入らなくて泣く泣くスカートを小さくして臨みました。人形用なのでよかったのですが、人間用衣装になるとメンズ服とか身頃半分も切れないかなと思います。

■まとめ

レーザー加工機めっちゃいいです。後での縫い作業もやりやすいですし、裁断の手間が大幅に簡略化されるというのが大きいです。本当にオススメ。
他にもアクリルなどでテンプレートを作ってそのまま生地にチャコペンシルで型紙を転写するようなこともできるっぽいので、また行ってきて実験したいです!

俺はデスクスレダーと地獄を往く

何の地獄かって?それはもうすぐ始まるドール衣装のスナップ付け地獄!

そんな地獄に備えて、クロバーさんのデスクスレダーを買ってきました。スレダーというのは糸通しのことです。銀色の顔の描かれた板にひし形のワイヤーがくっ付いているアレ。それを自動でやってくれるのがこのデスクスレダーです。

このアイテム本当にすごいです。糸を入れて、針を入れて、レバーを押したら糸が通る!手縫いやるならおススメです。1400円位しますけど、あの針に糸を通すイライラ感から解放されるために1400円は優れた投資です。なお針はよく手芸店で売られているクロバーさんのものを使えるそうですが、刺しゅう針などは使えないそうです。

実際にやってみましょう。糸を通す、針を入れる、の状態が下の写真。この状態で手前側糸を軽く引っ張りながらレバーを押します。


こんな感じでループになるように針に糸が通ります。これを引っ張ったら糸通し完了です。便利!

12月頭に即売会なので、多分11月最終週がスナップ付け地獄になると思います。これとデュアルデューティー糸を合わせれば以前よりスナップ付けがやり易くなると期待しています。多分10本くらい糸を通した針を針山に置いて無くなったら次無くなったら次ってやるんじゃないかな?と思います。